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2018年8月17日(金)

東西結ぶシルクロード フルーツロードだった

 古くからユーラシア大陸の東と西をつないでいたシルクロードは、さまざまなフルーツが行きかう道でもあったことがわかったと、ドイツのマックスプランク人類史科学研究所などの国際研究グループが米科学誌『プロスワン』(14日付)に発表しました。今でも、世界中で食べられているフルーツの多くが、シルクロードを通って東西の文物が行きかっていた時代に、中央アジアですでに栽培されていたことを示すといいます。

 研究グループは、シルクロードが通っていた中央アジア・ウズベキスタンのパミール山脈にある遺跡を調査しました。その結果、およそ1000年前のものとみられるリンゴやモモ、アンズ、メロン、クルミ、ピスタチオなど、原産地を異にするさまざまなフルーツの種や、木の実の殻が見つかりました。これらは、現在、食べられているのと、ほぼ同じものだったといいます。

 遺跡は標高2100メートルの高地にあり、見つかったフルーツや木の実がなる植物をそこで栽培することはできなかったと考えられます。このため研究グループは、今回の結果が、ユーラシア大陸の各地から運ばれてきたさまざまなフルーツや木の実が遺跡周辺の標高の低い場所で、千年以上前、おそらく数千年前から栽培されていたことを示すとみています。


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