2018年8月3日(金)
障害年金 支給 複数医で審査も
厚労省が見直し通知
厚生労働省は2日までに、障害年金の支給の可否を判定する審査事務で、判断が難しい事例については複数の認定医であたることなどを日本年金機構に通知しました。
障害年金支給の審査方法は、障害者から提出された診断書や病歴・就労状況等申立書などの書類審査です。
通知は「障害年金の審査は、障害認定基準に基づき、一件一件丁寧に、認定医が医学的に総合判断」するものだと指摘。判断の公平性の確保のために、次の2点に取り組むよう指示しています。
(1)認定基準のうち客観的な基準のみでは必ずしも判断が容易ではなく、認定医の医学的な総合判断を特に要する障害の事例は、担当の認定医のみならず、他の認定医の意見も聞いて判断すること
(2)認定医の医学的な総合判断を特に要する事例については、障害の分野別に認定医による会議を開き、認定医間の審査基準に対する認識の統一を図ること
障害の程度が変わらないのに年金支給が打ち切られるケースが相次ぎ、認定基準や審査方法の見直しを求める声が広がり、厚労省も対応を約束していました。
日本共産党の高橋千鶴子衆院議員は国会質問で、打ち切られた障害者の年金支給の復活とともに、必要とする障害者に必ず支給するという立場で、生活実態も踏まえて審査するなど抜本的な改善を求めていました。