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2018年7月19日(木)

熱中症 高齢者に心配りを

 連日の酷暑で熱中症による救急搬送が増え、死亡者も出ています。救急搬送の半数が65歳以上の高齢者とされ、屋内の日常生活のなかで起こる頻度が高いのが特徴です。予防のポイントは―。

 東京消防庁によると、昨年6月から9月の熱中症による救急搬送者の約半数が高齢者で、うち7割が75歳以上でした。約4割が入院が必要な中等度以上と診断されました。エアコンがあっても使わない、あるいはエアコンがない高齢者で重症例が多いとされます。

 高齢者が熱中症になりやすいのは、老化に伴い、体のさまざまな機能が低下していることがあります。▽体温調節の機能が低下し、体温が上がりやすい▽とくに暑さを感じにくくなっていて、温度や衣服の調節が遅れがちになる▽腎臓機能の低下で体内の水分量が減っているうえ、のどの渇きを感じにくいため脱水状態になりやすい―など。

 高血圧、糖尿病などの基礎疾患をもつ人は高リスクとされます。

 予防のポイントは、▽のどの渇きを感じなくても1時間に1回はコップ1杯の水分をとるなど、こまめに補給▽塩分も適切に補う▽室温28度を目安に冷房や、扇風機を適切に使う―など。

 救急の専門家は「高齢者の場合、昼も夜も暑い状況がつづくと、それが誘因になって脱水と持病の悪化をきたすので、早めに体調の変化に気づくことが大切だ」と話します。とくに1人暮らしの高齢者や高齢者世帯には周りや社会全体で見守る対策が欠かせません。

 東京消防庁は、脱力感や頭痛、めまいなど熱中症疑いの症状で病院か救急車か迷ったら、「電話でも、ネットでも#7119」へと呼びかけています。


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