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2018年7月16日(月)

主張

2018世界大会

世界と全国が連帯して成功を

 被爆73年の2018年原水爆禁止世界大会が8月、広島と長崎で開かれます。国際会議(広島)2~4日、広島大会4~6日、長崎大会8~9日の日程です。米朝首脳会談など激動のもとで開催される大会に期待と注目が集まります。

情勢の前向きな打開へ

 世界大会のメイン会場となる広島は、豪雨によって甚大な被害を受けています。現地では、みずから被災した方も含め、猛暑のなか支援・復旧と大会準備に奔走しています。大会実行委員会は、広島をはじめ被災県への全国的支援を呼びかけるとともに、「核兵器のない世界」を願う人々の心を一つに、世界大会を必ず成功させようと訴えています。世界の平和運動関係者からもお見舞いと激励のメッセージが寄せられています。世界と全国の連帯の力で大会を成功させる新たな決意が広がっています。

 昨年7月に国連会議で採択された核兵器禁止条約を力に、「核兵器のない世界」へどう前進するのかが、いま問われています。

 禁止条約の批准を抑えようとするアメリカなどの圧力が報じられるとともに、各国の議会でも議論が交わされています。20年の核不拡散条約(NPT)再検討会議へ向けた準備会議では、核戦力の強化を進める米ロなど核保有国と非核保有国との対立が浮き彫りになりました。日本でも、日本共産党をはじめ野党が禁止条約の署名と批准を政府に迫る一方、安倍晋三政権は、条約への参加をかたくなに拒んでいます。

 二つの勢力がせめぎあう状況を前向きに打開する力は、禁止条約を実現した諸国政府と市民社会の共同を発展させることです。

 大会には、禁止条約成立に尽力したアイルランド、オーストリア、キューバ、メキシコなどの政府代表が参加する予定です。世界大会は諸国政府や国連と市民がともに参加する国際的共同の場となってきました。今年ほど、この役割が求められているときはありません。多くの政府代表の参加は、その期待の表れといえるでしょう。

 今後の行方は世論と運動にかかっています。大会は「ヒバクシャ国際署名」の運動をさらに発展させる大切なステップともなります。

 6月の米朝首脳会談で、朝鮮半島の非核化と平和体制の実現に向けたプロセスがスタートしました。今年の大会は、この新しい非核の動きをどう後押しし、世界に広げていくのかも重要テーマの一つです。朝鮮半島をめぐる動きの根本には、平和と民主主義、反核の世論があります。世界大会は、北朝鮮の核・ミサイル開発に反対するとともに、問題の平和的解決を一貫して訴えてきました。今年の大会は、朝鮮半島の非核化と平和体制の構築を、アジアと世界の平和運動の代表が本格的に議論する初めての機会となります。活発な討議が期待されます。

新たな共同の発展を力に

 世界大会は、「安倍政治」に反対する運動を総結集する場ともなります。「総がかり行動」実行委員会やオール沖縄会議の代表も初めて大会で連帯のあいさつをするなど、新たな共同の広がりも生まれています。国民平和大行進や大会に向けた活動では、若い世代も元気です。非核・平和の日本とアジア、そして世界への展望を示す大会として成功させることが、強く求められています。


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