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2018年7月14日(土)

大阪北部地震 「一部損壊」支援に道

耐震改修補助金 国が自治体負担の半額支出

山下副委員長と党府議団 総務省に確認

 国と地方自治体が住宅の耐震改修費を補助する制度(住宅・建築物安全ストック形成事業)で、自治体負担分の5割が地方財政措置されることが分かりました。日本共産党の山下芳生副委員長(大阪北部地震対策本部長)と大阪府議団が12日、総務省に確認しました。

 宮原威府議団長は、大阪北部地震で住家被害の99%余を占める「一部損壊」世帯を財政的に支援できるとして、「大阪府と関係自治体へ周知し、制度の活用・拡充を働きかけていきたい」と話しています。

 被災者生活再建支援法をはじめとする公的支援の対象外とされている「一部損壊」をめぐっては、京都府が同制度の要件を緩和して支援に乗り出す一方、被害が3万棟を超す大阪府内では、財政負担の重さから市町村が制度の活用・拡充に二の足を踏む事態が生じています。

 同制度の補助費は、国と、都道府県・市町村が1対1の割合で負担。大阪府では原則、府と市町村で1件・10万円ずつ、国負担の20万円と合わせて計40万円を補助する制度となっています。

 総務省の担当者は、大阪府と市町村それぞれの負担額の2分の1ずつが地方財政措置されると説明。7万5000円を独自に加算する高槻市のような場合は、加算分も含めた額の2分の1が対象だと話しました。

 宮原氏は、大阪府の予算が5050万円(約500戸分)にとどまり、一部損壊の多い府内各市が補助の対象世帯や補助額を増やしたくても、財政負担が増す不安から踏み出せていないと指摘。「地方財政措置があれば市町村は少し安心できる」と述べました。

 山下氏は、「一部損壊」でも、雨漏りなどで全半壊並みに住めなくなっている実態を紹介。「支援があれば、修理して住み続ける意欲をもてる。耐震化も進み、将来の災害対策、復旧・復興費用の抑制につながる」と、一部損壊への公的支援の意義を強調しました。


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