しんぶん赤旗

お問い合わせ

日本共産党

2018年6月30日(土)

過労死防止に逆行

「働き方」法案強行 遺族ら怒りの会見

写真

(写真)遺影を手に傍聴する過労死遺族ら=29日、参院本会議

 与党が衆院本会議で「働き方改革」一括法案の採決を強行した29日、過労死遺族や弁護士らが参院議員会館で会見し、採決強行を批判し、廃止を求めて運動を続けると表明しました。主催は、「過労死等防止対策推進全国センター」です。

 遺族らは、亡くなった家族への思いを込めて喪服を着て遺影を前に会見。過労自殺した電通社員、高橋まつりさんの母親・幸美さんは、「過労死防止と矛盾する内容だ。まつりの母として絶対に納得できない。命より大切な仕事なんてありません」と訴えました。

 「全国過労死を考える家族の会」の寺西笑子代表は、首相が遺族との面会を拒否し、過労死防止法と正反対の法律を強行したことを批判。「間違いなく過労死は増える。国は責任をとれるのか。怒りをもって抗議の会見を開いた」と話しました。

 「東京過労死を考える家族の会」の中原のり子代表は、「労働者の希望を失わせるような法律がまかり通ることに憤りを感じる。『残業代ゼロ制度』の危険性を訴え続けたい」と強調しました。

 過労死弁護団全国連絡会議の玉木一成事務局長は、労働時間などの規制を外す「非常に大きな穴が開けられた」と指摘。「廃止を求めて活動していきたい」と話しました。


pageup