しんぶん赤旗

お問い合わせ

日本共産党

2018年6月15日(金)

十分な準備期間必要

高橋氏 食品衛生法改正で指摘

写真

(写真)質問する高橋千鶴子議員=6日、衆院厚労委

 日本共産党の高橋千鶴子議員は6日の衆院厚生労働委員会で、「HACCP」(危害要因分析重要管理点)に沿った衛生管理の制度化を盛り込んだ食品衛生法改正案について、十分な準備期間と小規模事業者への支援などを求めました。

 同改正案は、382万強という全ての食品業者に、食中毒などを起こす危害要因を原料受け入れから製造、出荷までの全工程で監視、記録するHACCPの手法による衛生管理を義務づけます。ただ、HACCPによる管理が困難な小規模業者などは、業界団体などの手引書による簡易な衛生管理でもよいとしています。

 高橋議員はHACCPによる衛生管理と、手引書による衛生管理の線引きをどこで行い、いつまでに示すのかと追及しました。

 厚労省の宇都宮啓生活衛生・食品安全審議官は、線引きは団体と話し合いながら決めていくが、「判断基準を示す時期を現時点で答えるのは難しい」などと答弁。高橋氏が「線引きの物差しも分からないのに3年で準備ができるのか」とただすと、加藤勝信厚労相は「線引きを早く具体化しないと、準備もできないという指摘は、その通りだ」と述べ、検討を急ぐ姿勢を示しました。

 高橋氏は、制度の詳細を決めずに、法改正を急ぐのは拙速だと強調。「2020年のオリンピックの年までにHACCP対応をしたというアリバイ作りと言わざるを得ない」と指摘しました。


pageup