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2018年6月14日(木)

過労死防止 流れ大きく

「110番」30周年記念シンポ

 長時間労働や過労死問題の相談・救済などに取り組む「過労死110番」が30年を迎えたもとで13日、東京都内で記念シンポジウムが開かれました。過労死防止の大きな流れをつくりだした運動と課題を交流するとともに、国会で審議されている「働き方改革」一括法案について、「最悪の過労死促進法」だとして撤回を求める声明を発表しました。主催は過労死弁護団全国連絡会議です。

 「110番」は、過重労働で亡くなる労働者が続発するなか1988年に開始。弁護士らが相談にのり、過労死・過労自殺の救済、根絶めざして活動し、労災認定基準を改善させてきました。

 主催者あいさつした岡村親宜代表幹事は、過労死が救済されないもとで、救済と社会を変える運動として始まり、30年で力をつけてきたと述べました。

 来賓あいさつで全国過労死を考える家族の会の寺西笑子代表は、「110番」を通じて弁護士に励まされ、夫の過労自殺当時に認められていなかった自殺への労災を認めさせたと紹介。「たたかう気持ちで道を開いていくことが大事だと感じた」と語りました。

 松丸正代表幹事は、「110番」が相談だけでなく「過労死を防止し、なくすための社会運動になっている」と強調。玉木一成事務局長は、過労死の認定基準を拡大させてきた歩みにふれながら、現行の残業月80時間から65時間以上に改正すべきだと訴えました。

 関西大学名誉教授の森岡孝二氏、代々木病院精神科科長の天笠崇氏が講演しました。


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