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日本共産党

2018年6月8日(金)

「3000万人署名」提出集会

志位委員長のあいさつ

 7日に国会内で開かれた「3000万人署名」提出集会での日本共産党の志位和夫委員長のあいさつは次の通りです。


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(写真)あいさつする志位和夫委員長=7日、衆院第1議員会館

「ウソの政治」の根本に憲法解釈の「改ざん」―安倍政権に憲法9条変える資格はない

 みなさん、こんにちは。日本共産党の志位和夫でございます。1350万という署名を全国の草の根で集めてこられたみなさんに、心から敬意と感謝を申し上げます。

 いまの「森友」にしても「加計」にしても、どうしてこんな公文書の改ざん、廃棄、隠ぺい、虚偽答弁など、「ウソの政治」が横行しているのか。そのことを考えますと、その根源には安保法制=戦争法の強行という問題があると思います。

 2014年7月1日、集団的自衛権行使容認の「閣議決定」が強行されました。そして15年9月19日、安保法制の強行です。戦後60年、「憲法9条のもとでは集団的自衛権は行使できない」という憲法解釈の「改ざん」をやったわけです。憲法解釈という一番重要なところで「改ざん」に踏み込んだ。このことから政治のモラル崩壊が起こった。森友公文書の改ざんをやっても痛くもかゆくもないということになったのではないでしょうか。いまの「ウソの政治」の根っこには、憲法解釈の「改ざん」、立憲主義の破壊、民主主義の破壊、これがあるように思います。

 こういう憲法解釈を「改ざん」して恥とも思わない、安倍政権に憲法9条を変える資格は断じてありません。こういう立場で、みなさんとともに頑張ってまいります。

朝鮮半島の平和の大激動―9条改憲の「論立て」崩れる。9条生かした平和外交こそ

 もう一点、私が強調したいのは、この間の朝鮮半島の平和の激動です。これはたいへん大きな動きだと思います。南北首脳会談が画期的な成功を収め、米朝首脳会談もその成功を期待していい流れになっていると思います。

 この二つの首脳会談によって、「朝鮮半島の非核化」とともに、北東アジアの地域が「敵対から平和の地域」に変わろうとしている。情勢の大激変がいま起こりつつあると思うんですね。これが成功したら、世界史のまさに転換点になり、北東アジアの情勢ががらりと変わる。そういうところにいま来ていると思うんです。

 安倍首相が、憲法9条改憲の口実として、繰り返し言ってきたのは、「わが国をめぐる安全保障環境は厳しさを増している」ということでした。北朝鮮の軍事挑発はその口実に最大限利用されてきました。「だから安保法制だ」「だから辺野古新基地だ」「だから9条改定だ」と言ってきたわけです。

 ところが、その「論立て」が崩れつつあるのではないでしょうか。安倍首相が憲法を変える理屈にしてきた「論立て」が土台からいま崩れつつある。これがいまの日本をめぐる情勢だと思います。

 こういうときに私たちの宝である9条を変えてどうするのか。逆に9条を生かして、いかにこの地域に平和の体制をつくるかという外交的イニシアチブを発揮することが、いま求められる日本政府の役割だと思います。

 こうした北東アジアの情勢の大変動ということに照らしても、私たちが取り組んでいる3000万人署名の意味合いは、ますます大きなものになってきたと思います。

市民と野党の共闘で、自民・公明と補完勢力を少数に追い込み、9条改憲を葬り去ろう

 安倍政権は、内政も外交もボロボロで、疑惑も底なしですが、9条改定をあきらめようとしない。これをあきらめたら終わりになるからです。内閣がその瞬間に求心力を失って、がたがたになる。だから、私たちが力ずくでもあきらめさせる必要がある。これが3000万人署名だと思います。

 そして、ぜひ来たるべき参院選で野党が協力し、市民のみなさんと協力して、自民・公明と補完勢力を少数に追い込んで、新しい政治をつくる。そのことによって9条改憲を葬っていく、そのためにみなさんと力を合わせていく決意を申し上げて、ごあいさつといたします。本当にありがとうございます。(拍手)


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