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2018年6月2日(土)

米国務長官 米朝会談へ「真の前進」

金英哲氏 トランプ氏に金正恩親書

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(写真)北朝鮮高官と会談後に記者会見するポンペオ米国務長官=5月31日、ニューヨーク(池田晋撮影)

 【ニューヨーク=池田晋】ポンペオ米国務長官は5月31日、北朝鮮の金英哲(キム・ヨンチョル)朝鮮労働党副委員長とニューヨーク市内で2日目の会談に臨みました。ポンペオ長官は会談後の会見で、板門店とシンガポールを含む世界3カ所で並行して進む米朝の事前協議を通し、「われわれが正しい方向に向かっていると確信している。この72時間で米朝首脳会談に向け、真の前進があった」と述べました。

 金英哲氏は金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長の最側近の一人。英哲氏は、トランプ大統領に宛てた正恩氏の親書を届けるため、6月1日に首都ワシントンを訪れる見通しです。

 ポンペオ氏は、「米朝首脳会談は、両国を平和と繁栄、安全の新時代に力強く導く、歴史的幕開けをもたらす」と開催の意義を強調。英哲氏との2日間にわたる事前協議を通して、米朝双方の望みが何なのかを明確にする作業は「達成した」と述べました。

 ポンペオ氏は協議で、朝鮮半島の非核化と北朝鮮の体制保証をめぐって多くの議論がなされたと述べる一方、非核化の達成時期やその進め方をめぐっては「真の試練がある」とし、米朝間になお意見の相違があることを示唆。「世界の進路を変える、またとない機会をつかめるのならば、金正恩委員長の勇気あるリーダーシップが必要になる」とも述べ、正恩氏に決断を求めました。協議の中で、米側から条件提示がなされたとみられます。

 首脳会談が予定通り開かれるかどうかについては、「わからない」と述べるにとどまりました。


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