しんぶん赤旗

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日本共産党

2018年5月26日(土)

「働き方」法案強行採決

データねつ造、答弁不能のまま

衆院厚労委

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(写真)「働き方改革」一括法案の採決に対して委員長に抗議する野党議員=25日、衆院厚労委

 自民、公明両党は25日、衆院厚生労働委員会で「働き方改革」一括法案の採決を野党の抗議を押し切って強行採決し自民、公明、維新などの賛成で可決しました。日本共産党の高橋千鶴子議員は、データねつ造で法案の根拠が崩壊したもとで、高度プロフェッショナル制度(残業代ゼロ制度)導入で過労死を増やす法案を徹底追及し、「採決など到底認められない」と厳しく批判しました。

 高橋氏は、政府が残業100時間相当で医師面接があるから労働者の健康は守られるとしていることを追及。「高プロは医師が面接さえすれば、何百時間でも働かせてよい」制度だと指摘し、残業にストップがかからないと強調しました。

 高橋氏の指摘を受けて、国民民主党の岡本充功議員は100時間を超えれば高プロから労働者は離脱するのかと追及。加藤勝信厚労相は「事業者が必要な措置を講ずる」としか答えられませんでした。

厚労相不信任決議案を提出

 野党側は、加藤厚労相の不信任決議案を提出。衆院本会議で立憲民主党の西村智奈美議員が同決議案の趣旨を説明しました。日本共産党の本村伸子議員が不信任決議案の賛成討論に立ち、労働行政の信頼を失墜させて、ねつ造データを前提とした同法案を推し進める加藤厚労相の責任を厳しく批判。「残業代ゼロ制度を導入し、過労死ラインの残業を合法化し、労働時間規制を適用しない労働者をつくりだす極めて重大な労働法制の改悪だ」と強調し、法案撤回を迫りました。

 本会議後に再開された衆院厚労委の審議では、この日新たに明らかとなったデータの不正について加藤厚労相らがまともに答えられず、審議は何度も中断。高鳥修一委員長が国民民主党の岡本議員の質疑時間が終了したとして、質疑の終局を与党などの多数で議決。野党議員らが抗議して委員長席につめかけるもとで採決を強行しました。


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