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2018年5月25日(金)

生活保護 引き下げに異論も

捕捉率公表し向上こそ

参考人質疑で弁護士ら 参院厚労委

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(写真)参考人の(左から)尾藤、岩永、奥田、勝部の各氏=24日、参院厚労委

 参院厚生労働委員会は24日、生活困窮者自立支援法等改定案や安倍政権が狙う10月からの生活保護基準引き下げについて、研究者や弁護士、ホームレス支援団体代表らを招いて意見を聞きました。参考人からは、現在の生活保護基準を決める手法や基準引き下げに対し異論が出ました。

 生活保護問題対策全国会議・代表幹事の尾藤廣喜弁護士は意見陳述で、今回、政府が一般低所得世帯(年収の低い方から10%の層)の消費実態に合わせて生活保護基準を引き下げようとしていることについて「捕捉率(保護が必要である人のなかで実際に利用できている人の割合)が低い中で、このような方法では基準は際限なく下がっていく。問題だ」と語り、引き下げに反対を表明。また改定案では「払いすぎた保護費」を、全く性質の異なる「不正受給」の場合と同様に保護費からの天引き徴収を可能としていることも批判し、撤回を求めました。

 日本女子大学の岩永理恵准教授は、生活保護基準引き下げによる生活への影響調査や給付が受けられなくなる世帯数を推計する必要性を指摘。捕捉率を調査・公表し、向上させることがめざすべき方向だとも語りました。

 日本共産党の倉林明子議員は、生活保護の「医療扶助」抑制のために利用者の窓口負担を検討すべきとの意見があることについて質問。

 尾藤弁護士は窓口負担について「(最低生活費の)計算に入っていないものを生活保護利用者が負担することになれば、最低生活を下回る生活が強いられることになり、憲法25条に違反している」と指摘。外来で生活保護利用者が過剰受診である事実がないことも紹介し、「法的な面からも実態からしてもまったく反対です」と語りました。

 尾藤、岩永両氏のほか、大阪府豊中市社会福祉協議会の勝部麗子氏と認定NPO法人抱樸理事長の奥田知志氏も意見を述べました。


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