2018年5月21日(月)
新基地止める文学の力
日本ペンクラブ 沖縄で平和の集い
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日本ペンクラブ(吉岡忍会長)主催の第34回「『平和の日』の集い」が20日、沖縄県宜野湾市で開かれました。集いは毎年各地で開催し、沖縄では初めて。同県名護市辺野古米軍新基地建設や戦争を止めるための文学の力と可能性について、登壇者らが発言しました。
日本ペンクラブ前会長で直木賞作家の浅田次郎氏は「優れた小説は美しく、わかりやすく面白い。対極にあるのが戦争。戦争は醜くてわかりづらくてとても不快なもの。美しい芸術の交流ができれば、人類から戦争をなくすことは必ずできる」と語りました。
文芸評論家の川村湊氏は「文学では抵抗することができる。単に政治的な状況だけじゃなくいろんな意味で。体を張ることができなくても、書くことであらがうことができる」と述べました。
同県浦添市生まれの芥川賞作家の又吉栄喜氏は「権力者が独裁者になると真っ先に文学書を焼く。権力者は一番文学者を恐れ、逆に言えば独裁者に圧力をかけることができるのが文学。文学は独裁者を閉じ込める最後のとりでだ」と強調しました。
前日には、集いに参加するため来県した作家ら有志25人が辺野古を訪れ、米軍キャンプ・シュワブのゲート前で座り込む市民と交流しました。