しんぶん赤旗

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日本共産党

2018年5月15日(火)

安倍9条改憲NO!3000万人署名

4968人から署名 一人で

「街に出れば応えてくれる」

前橋市在住 岡本康子さん

 安倍政権による9条改憲に反対する「3000万人署名」を、1人で4968人から集めている女性がいます。「未来の子どもたちを守りたい。絶対に戦争はさせません」と誓う岡本康子さん=前橋市在住=です。(原田浩一朗)


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(写真)3000万人署名に応じた女性と話す岡本康子さん(左)=9日、群馬県高崎駅前

駅頭で連日の訴え

 岡本さんは、連日のように群馬県の高崎駅前に一人で立ち、「戦争反対、憲法9条を守りましょう」「お子さんやお孫さんを戦争に巻き込まないために、署名にご協力ください」と声を掛けます。

 5月上旬の小雨降るなか、署名した高崎市内在住の67歳の女性は、岡本さんと同年代。「前に声をかけられたときは断ったんですが、孫のためにと言われては断れない。孫は小学2年の男の子です」と話しました。

 岡本さんは、自民党の改憲案について、「9条に3項を加え、自衛隊を書き込むだけといっていますが、これを書き込むことで1項、2項は意味をなくし、自衛隊は海外で武力行使することになります。徴兵制が復活するかもしれません」と説明します。

 岡本さんは2月から署名を集めはじめ、5月14日に4968人になりました。約300人は友人など6人にチラシを手作りしてお願いし、集めてもらったもの。あとは毎日街頭で集めました。

 1人暮らしの岡本さん。「正午前から毎日5時間は訴えます。1日で40人から50人は署名してくれ、ありがたいです」

夫の遺志を継いで

 岡本さんは昨年3月に夫を亡くしました。ふさぎ込み、毎日泣いていたといいます。

 今年1月、友人からのメールで興味をもった東京大空襲・戦災資料センター(東京都江東区)を見学し、一晩で10万人以上が犠牲になった東京大空襲の惨状に衝撃をうけます。

 「黒焦げの母親と幼児の写真の前で足が止まりました。『戦争さえなければ』というお母さんの叫びが聞こえてくるようでした。『このお母さんと私、どっちがつらいんだろう』と考えたら、このお母さんだと思って。このとき、『未来の子どもたちを守ります。絶対に戦争はさせません』と約束しました」

 夫は生前、「憲法9条があるから、日本は平和。憲法9条を守ってね」と言っていました。憲法9条を守るのは夫の強い遺志です。

 2月に入り、日本共産党の中道なみ子前橋市議から「3000万人署名」を呼びかけられたのを機に、2月20日から署名を集め始めました。バッグには、夫の遺影を入れて持ち歩いています。

 最初の目標は100人でしたが、2週間で1000人を超え、目標を2000人、3000人と引き上げては達成。現在の目標は5000人です。

「困る人の“つえ”」

 「始めたときは、こんなに集められるとは思っていませんでした。毎日の積み重ねの結果です。継続は力です。友達や知人には限界がありますが、街に出れば署名してくれる人はたくさんいます」

 先日、署名した90歳くらいの女性から、「あなたはすごいことをしている。私は6人の戦争孤児を育てた。これからあなたは、困っている人のつえになりなさい」と激励されました。

 「いろんな話を聞けて、勉強になり、成長させてもらっています」と今日も街頭に立ち続けています。

 「安倍9条改憲NO!全国市民アクション」は10日、「1350万人を超えた! さらに3000万人をめざそう」との声明を発表。24日から30日までを「全国いっせい街宣・署名週間」として取り組み強化を呼びかけています。


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