しんぶん赤旗

お問い合わせ

日本共産党

2018年5月13日(日)

繰り返されるセクハラ容認

被害者の人権さらに侵害

二次被害もたらす 麻生氏と自民議員

図

 11日の衆院財務金融委員会。福田淳一前財務事務次官のセクハラ問題で、麻生太郎財務相は「(被害女性にはめられた)可能性は否定できない」と改めて主張しました。被害者を加害者のように扱う暴言です。

 その後、日本共産党の宮本徹議員にただされ、麻生氏は発言を撤回。しかし、安倍内閣が福田氏辞任を認めた先月24日にも「はめられて訴えられたのではないかなどと、ご意見は世の中にいっぱいある」と発言し、国民から批判の声が上がったことへの反省が全くありません。

 麻生氏は、自らの部下によるセクハラで被害女性にどれだけの傷を負わせたか深刻な反省が求められるときに、加害者の福田氏をかばい続けてきました。今月8日にも「セクハラ罪という罪はない」と述べ、被害女性と、これまでセクハラ被害を受けながら声を上げられずにきた多くの女性の尊厳を踏みにじり続けています。

 安倍首相は閣僚の任命・監督責任を放棄し、被害者に卑劣な攻撃を繰り返す麻生氏を放任しています。これが原因で、麻生氏に加え、自民党議員による二次被害がさらに広がっています。

 伊吹文明元衆院議長は今月10日に派閥の会合で、「セクハラ罪という罪はない」という麻生氏の暴言について「全く正しい。法律のどこを探してもセクハラ罪という法律はない」と擁護しました。

 さらに加藤寛治衆院議員は、女性に対し「必ず3人以上の子どもを産み育てていただきたい」「結婚しなければ子どもが生まれないから、人さまの子どもの税金で(運営される)老人ホームに行くことになる」と説いていたことを悪びれもせず明らかにしました。女性の人格と、生き方に対する自己決定権を否定し、出産しない女性は社会にとって迷惑だとどう喝するような発言です。

 麻生氏をはじめ自民党議員が、国民の人権を侵害して恥じない根本には、個人の尊厳を保障する日本国憲法と立憲主義を破壊して恥じない安倍政権の体質があります。麻生氏の辞任はもちろん、日本社会に深刻な害悪をふりまく安倍内閣は一刻も早く総辞職すべきです。

 (秋山豊)


pageup