しんぶん赤旗

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日本共産党

2018年5月11日(金)

国から個人情報流出の恐れ

岩渕議員、生産性向上法案批判

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(写真)質問する岩渕友議員=10日、参院経産委

 日本共産党の岩渕友議員は10日、参院経済産業委員会で生産性向上特別措置法案に盛り込まれている、国や独立行政法人等が保有するデータの提供を認定事業者が要請できる制度について質問しました。岩淵氏は提供されたデータをSNSなどのデータと組みあわせることで、プライバシーの侵害が起こる危険があると指摘しました。

 同制度は、主務大臣から認定を受けた事業者が国や独立行政法人などに対して、地図や衛星データなどの産業データや個人情報の提供を要請できます。政府は個人情報を提供する場合は、氏名などをふせ、個人が特定できないようにする「非識別加工」を施して、個人情報を保護するとしています。

 岩渕氏は、政府主催の会議を例にあげ、訪日外国人に関する、SNSの利用状況、入国した空港、免税品の購入データなど官庁が保有するデータと、SNSに書き込まれているデータなどを組みあわせて、訪日外国人の観光行動を分析するサービスを提供したいと政府に要望している民間事業者がいることを紹介しました。

 SNSは名前や顔写真が公開されているため、「データを組みあわせることで個人情報が明らかになる恐れがある」と指摘し、プライバシーが侵害された場合、誰が責任をとるのか追及しました。

 世耕弘成経済産業相は、「あくまでも公的データをしっかり非識別加工していく」とだけ述べ、組みあわせによる個人情報流出の危険について、責任の所在を含め答えませんでした。


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