しんぶん赤旗

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日本共産党

2018年4月24日(火)

きょうの潮流

 「生まれつき髪が茶色の人に黒染めさせる」「下着の色は白と決め、男性教員が女子生徒の下着をチェックする」―。本来人権が何よりも大切にされるべき学校で、こんな人権侵害がまかり通っています▼子どもたちのためにならない校則はなくそうと呼びかけている「『ブラック校則をなくそう!』プロジェクト」の調査では「下着の色は白」などの校則が近年、急に増えています。東京では都立高校の校則が一斉に厳しくなったといわれます▼「暑くても顔や体をあおいではだめ」「カップルは一緒に帰ってはいけない」など“不思議”な校則も。寒くてもマフラーやカーディガンの着用を禁止するなどは、健康にかかわります▼黒染めを強要するなどの校則について、学校側は「だらしない学校だと思われると生徒の就職などに影響する」といった理由をあげます。だからといって、生徒の人権を侵害していいことにはなりません▼林芳正文部科学相は日本共産党の吉良よし子参院議員の質問に、「校則は絶えず積極的に見直す必要がある」「児童生徒や保護者が参加したうえで決定することが望ましい」と答えています▼一方で文科省は「問題行動」を機械的に罰する「ゼロ・トレランス(寛容ゼロ)」を生徒指導の参考にするよう通知しています。事情も聞かずに一方的に禁止したり、罰したりすることで、どれだけ生徒の心を踏みにじっていることか。子どもの声を聞き、よく話し合ってこそ、心が通い合う本当の教育ではないでしょうか。


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