しんぶん赤旗

お問い合わせ

日本共産党

2018年4月14日(土)

「首相案件」文書 農水省に

加計疑惑 安倍首相の責任重大

愛媛県知事説明「同じ職員作成」

写真

(写真)農林水産省が公表した愛媛県作成文書=13日午前

 学校法人「加計(かけ)学園」(岡山市)の獣医学部新設をめぐり、愛媛県の担当者らが柳瀬唯夫首相秘書官(当時)と面会し、「本件は、首相案件」と伝えられたことを記した同県の文書を13日、農林水産省が公表しました。安倍晋三首相は、面会の「記憶がない」としてきた柳瀬氏を「信頼する」と答弁していました。政府機関内にも記録が保存されていたことで、安倍首相の姿勢が改めて問われることになりました。

 公表された県文書は2015年4月3日付。前日の2日に愛媛県、今治市の担当者と加計学園事務局長らが、柳瀬氏と藤原豊・内閣府地方創生推進室次長(当時)に面会した際の記録です。

 県文書によると、柳瀬氏は「本件は、首相案件」と発言。加計孝太郎学園理事長が安倍首相と会食した際に、獣医学部新設の話題に触れたことがうかがわれる記述もあります。

 藤原氏との面会では「要請の内容は総理官邸から聞いており」「政府としてきちんと対応していかなければならない」と言われたと記されています。

 安倍首相は昨年1月20日に学園の獣医学部新設を知ったと国会で答弁。県文書によると、それ以前から安倍首相は学園の意向を承知して獣医学部新設を後押ししていたことになります。

 文書は内閣府や農水省などに配布したとされていました。農水省によると、文書を保管していたのは、獣医師法を担当する部署にいた職員。異動した際、前任者から引き継ぎましたが、部署内で共有していなかったといいます。

 本紙は、面会記録を独自に入手して11日付で報道しました。本紙が報じた記録は、農水省公表の県文書と一部異なり、日付が15年の「4月13日」に、文末には県独自の施策についての言及があります。中村時広愛媛県知事は13日、3日付文書は「(面会)直後のメモ」で、13日付記録は「私への報告直前に用意」したものであり、ともに同じ県職員が作成したと説明しました。


pageup