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2018年4月11日(水)

イラク日報 存在確認でも「ない」と回答

陸自研究本部 情報公開請求に

井上議員が追及

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(写真)質問する井上哲士議員=10日、参院外防委

 陸上自衛隊イラク派兵部隊の日報に関し、陸自の研究本部教訓センター長らが昨年3月27日に存在を確認していたにもかかわらず、同本部が同日付の情報公開請求に基づく探索依頼に対し“存在しない”と答えていたことが10日、参院外交防衛委員会の井上哲士議員の質疑で明らかになりました。井上氏は「隠蔽(いんぺい)以外のなにものでもない」と厳しく批判しました。

 井上氏は、昨年3月27日付のイラク日報に関する情報公開請求を踏まえ、「いつ、誰が研究本部に探索を依頼したのか」と追及。防衛省の高橋憲一官房長は、陸上幕僚監部が研究本部に照会し、同本部が昨年3月30日に「存在しない」と回答したことを明らかにしました。

 井上氏は、研究本部(現教育訓練研究本部)の教訓課長がイラクの日報を発見しながら当時の稲田朋美防衛相に報告しなかった理由を「(当時の)特別監察の対象が南スーダンの日報だったので、イラクの日報を報告しなかった」と述べていることに言及。「この説明の根拠は崩れた」と指摘しました。

 小野寺五典防衛相は「情報本部の中で、イラクの日報の存在がどこまで共有されていたか調査中」と答弁。井上氏は「情報公開請求を受けた探索依頼があれば、部内で問い合わせるはず。組織的隠蔽であり、徹底解明が必要だ」として、稲田氏と当時の黒江哲郎事務次官、岡部俊哉陸幕長、現職の山崎幸二陸幕長の証人喚問を求めました。


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