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2018年3月28日(水)

大浦湾の貝を展示

沖縄・名護 ミュージアムオープン

写真

(写真)生物多様性豊かな大浦湾に生息する600種の”ゆりあげ貝”などが標本展示された「貝と言葉のミュージアム」=25日、名護市瀬嵩

 沖縄県名護市瀬嵩に、新基地建設の予定海域、大浦湾に生息する貴重な貝を常設展示する「貝と言葉のミュージアム」(私設資料室)が25日、オープンしました。

 ミュージアムは、「ゆりあげ貝の灯(あか)りに未来への希望を託したい」とする研究者、教育者、芸術家、賛同者からなる市民グループが設立しました。ゆりあげ貝を「海の底から潮の流れによって浜辺(なぎさ)に運ばれてくる貝」といつくしみます。

 資料室は民家を改造した小さなたたずまいながら、常設展示の「瀬嵩浜のゆりあげ貝」は圧巻で、さながら「貝図鑑そのもの」です。

 スタッフの一人、名和純さん(50)は「常設の『瀬嵩浜のゆりあげ貝』にはここで揺り上げられた600種の貝を巻貝、二枚貝のもっとも原始的な貝から現在に至る進化の順番に、微小なものから大型貝までが並んでおり、その貝の背景を詩や物語などの文学的手法で伝えている」と意欲的な試みを説明。

 陳列に「1年間かかり、生物多様性に富んだ大浦湾が凝縮されている」と目を細めました。貝と言葉の連携したミュージアムは「国内外でも極めて珍しい」といいます。

 オープンと同時に一番乗りをした福岡県の男性は、「屋久島で名和さんと出会い貝への情熱に打たれた。この日を知り、駆けつけた。並べられた貝に、保全というより貝の生きた時間に迫る姿勢が感じられる」とエールを送りました。

 開館は水・日曜日で、予約制。連絡先は090(6860)7930。


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