しんぶん赤旗

お問い合わせ

日本共産党

2018年3月21日(水)

国保料統一化を追及

参院委 都道府県化で山下氏

写真

(写真)質問する山下芳生議員=20日、参院総務委

 日本共産党の山下芳生議員は20日の参院総務委員会で、4月から実施される「国民健康保険の都道府県単位化」についてただしました。

 国保は、低所得層が多いのに保険料負担割合が高いという問題を抱え、値上げ抑制や赤字補てんのために市町村の一般会計からの繰り入れが行われてきました。山下氏は、国保の財政運営が都道府県に一括されることで「保険料の高騰の不安が広がっている」と指摘。大津市では、所得200万円のモデル世帯で年35万3060円(2016年度)の保険料を、37万1098円にすることを検討しているとして「今でさえ重い負担が、さらに上がろうとしている。重大な事態ではないか」と強調しました。

 都道府県化に伴い、厚生労働省は「保険料統一化」の方向性も示しています。大阪府は新制度施行6年経過後に保険料率や減免基準などを「府内完全統一」するとしています。

 山下氏は、府内の市町村から「それぞれの特性に見合った方法を各市町村が自らの意思で決めるべきではないのか」などの意見が出ていることを紹介。「国保加入世帯の所得の落ち込みが激しい大阪で市町村の独自支援ができなくなる。命を守る国保が住民の生活を圧迫してはならない。『統一保険料』は地方自治の観点から問題はないか」とただしました。

 野田聖子総務相は「都道府県と市町村が意見交換を重ね、地域の実情に応じた制度運営が行われることを期待する」と答えました。


pageup