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2018年3月17日(土)

論戦ハイライト

「昭恵氏隠しの改ざん」

参院予算委 辰巳議員が「森友疑惑」追及

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(写真)参院予算委で質問する辰巳孝太郎議員(右端)=16日

 財務省と工事業者の口裏合わせ、安倍晋三首相の妻・昭恵氏の痕跡隠し…。森友学園への国有地売却をめぐる疑惑について日本共産党の辰巳孝太郎議員は16日の参院予算委員会で追及し、公文書改ざんにまで至った真相解明のため、佐川宣寿前理財局長と昭恵氏の証人喚問を求めました。

ゴミねつ造疑惑

 同日の「毎日」の報道によると、約8億円の値引きにつながった地下のごみを試掘した業者が、実際より深くからごみが出たとする報告書を作成していました。辰巳氏は「新たなごみをねつ造した。この口裏合わせを業者が認めたというものだ」と指摘し「ごみは(地下)3・8メートルであったのか」と確認しました。石井啓一国土交通相は「直接測ったことはなかったが、現場で穴の中を見た」と答弁。会計検査院は「廃棄物を3・8メートルの深度で確認したことの裏付けは確認できなかった」と述べ、ごみがねつ造された疑惑を否定しませんでした。

 辰巳氏が「業者と口裏合わせをしていたなら国交相の答弁が問われる。責任を取られるか」とただすと、石井国交相は「報道の中身は捜査にかかわるのでコメントは控える」と答弁をさけました。

 財務省の決裁文書が改ざんされていた問題で辰巳氏は「いわば歴史の改ざんであり、民主主義の根幹を揺るがすという認識はあるか」と質問。麻生太郎財務相は「ゆゆしき事態」としながら「歴史の改ざんという認識はない」と否定しました。

 辰巳 2009年6月25日の衆院本会議で麻生総理は「総理や大臣はいわば社長。社員をたたくだけでやる気をなくさせて、これでは社長は務まらない」と。この考えに変わりはないか。

 財務相 日本の会社社会では、一方的な責任を(社員に)押し付けないようにするというのは当然のことだ。

 辰巳 だったら責任を取って辞めていただきたい。責任を取る気のないトップが調査をすると言っても実効性はない。

 理財局は12日になって14の決裁文書の改ざんを認めました。辰巳氏は、誰の指示で、なんのために行ったのか追及しました。

 辰巳 総理が(昨年)2月17日(の国会答弁で)、「私や妻が関係していたら総理も議員も辞める」と豪語した。この答弁の整合性を取るために消されたのではないか。

 太田充理財局長 総理あるいは大臣の答弁もあるので、政府全体の答弁は気にしていただろう。

 辰巳 (首相答弁との関係を)否定できなかった。

 首相の妻の昭恵氏が出てくる決裁文書は、森友学園に「特例」を認める貸し付けの2文書で、太田理財局長も「それで全て」と認めました。辰巳氏は「特例の条件が昭恵氏であることは明らかだ」と断じました。

「提出遅れ」なぜ

 特例承認が記された貸し付けの決裁文書は理財局にあるにもかかわらず長く国会に提出されませんでした。売り払いの決裁文書を開示したのは昨年5月ですが、貸し付けの決裁文書が国会に提出されたのは同11月です。

 辰巳氏が「貸し付けの文書を(昨年)5月に入手していたら、特例文書も議論できた。安倍昭恵さんの痕跡を消すために提出しなかったのでは」とただすと、太田理財局長はまともに説明できませんでした。

 辰巳氏は「安倍昭恵氏につながる文書の存在、痕跡を消すために改ざんを行ったことがますますはっきりした」として、佐川、昭恵両氏の証人喚問を求めました。


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