しんぶん赤旗

お問い合わせ

日本共産党

2018年3月13日(火)

会計検査院にも改ざん文書提出

野党ヒアリングで新事実

写真

(写真)「森友文書」改ざんについて財務省から説明を受ける野党議員=12日、国会内

 6野党が12日、学校法人「森友学園」への国有地取引をめぐる決裁文書の改ざんを認めた財務省の報告を受けて行った合同ヒアリングで、新事実が相次いで明らかになりました。

 明らかになったのは、財務省が会計検査院に、改ざん後の決裁文書を提出していたことです。同院は、同省から提出を受けた決裁文書は「基本的に、書き換え後のものと同様だ」と説明しました。

 さらに、会計検査院が、財務、国土交通各省から提出を受けた貸付決議書の添付書類に違いがあることを会計検査の最中に把握していたことも明らかになりました。同院の山崎健担当課長は「(検査の)担当者が財務省側に確認したところ、財務省から提出されたものが最終版であるという説明を検査の過程で受けた」と述べました。

 出席議員は、両文書の整合性について財務省には確認をする一方、国交省には問い合わせをしなかった理由を追及。山崎課長は、事実関係を整理するとして回答を控えました。

 国交省は、問題の貸付決議書について、財務省から提供されたものには欠落部分があると説明。公文書改ざん疑惑の第1報(2日)を受けて、国会議員に開示された決裁文書を取り寄せ、「(国交省保有分と)異なる部分があると分かった。5日に財務省に、異なるものがあると言った」としました。

 出席議員は、会計検査院も国交省も、決裁文書の改ざんを把握していながら、その事実を12日まで明らかにしなかったことを批判しました。

 ヒアリングでは、改ざん前の決裁文書がどこから発見されたかも焦点となり、財務省理財局の富山一成次長は「一例でいうと、職員の個人フォルダだ」と説明。「当該職員しか分からないほど、何回もクリックしなければいけないようなところに個人フォルダとして保存していた。職員への聞き取り調査で分かった」と述べました。出席議員は「隠していたということだ」と批判しました。

 富山次長は、改ざんは「財務省理財局が自ら(やった)」と発言しました。日本共産党の辰巳孝太郎参院議員は「財務省にとって改ざんするメリットはないのに、これだけ大規模に改ざんしたのは誰かのメリットになるからだ」と指摘。政治的な圧力について真相究明が必要だと主張しました。


pageup