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2018年1月20日(土)

きょうの潮流

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 昨年11月、国連の議場に凛(りん)とした声が響きました。「平昌(ピョンチャン)五輪は、平和と人類愛という五輪の精神を、全世界の人々と共有する場となるでしょう」▼女子フィギュアスケート五輪金メダリストの金妍児(キムヨナ)さんが、平昌五輪での停戦決議を呼びかけたスピーチです。五輪1週間前から、パラリンピック1週間後まで紛争をやめようと決議されました▼1994年リレハンメル五輪から始められた停戦決議は、古代オリンピックのエケケイリアにならったもの。語源は「手を置く」。武器を置いて停戦しようというもので「聖なる休戦」と呼ばれました▼オリンピアの使者が馬に乗り、ギリシャ全土に休戦を触れ回る。その際、休戦条約の書かれた円盤を持って回ったというから、思った以上にしっかりした形だったこともうかがえます▼その古代の思いが現代に蘇りました。17日、平昌五輪開会式で韓国と北朝鮮が統一旗を掲げ、合同入場するなどが決まりました。国連決議採択の際、だれがいまの事態を予想できたか。金妍児さんはこうも語りました。「平昌五輪の代表団は、南北間の凍てついた国境を越え、平和な環境をつくろうと最善の努力をつくしてきた」▼凍てついた国境は、いまゆっくりと溶かされつつあります。人々を結びつけ、平和を生み出す五輪の情熱が、少なくない役割を果たしたのはいうまでもありません。切に願います。世界が一つにつながる大会となることを、それが“五輪後”の国際政治の中にも息づいていくことを。


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