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2018年1月19日(金)

きょうの潮流

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 真っ黒い空にかかる黒い虹の絵でした。「ぼくをたすけてくれた、お父さんのことは、夜におもいだします。よくこわいゆめをみます」。作文にはそう書かれていました▼友だちと遊ぶときは明るい小5の男の子が心にかかる黒い虹を描く。スイカ割りの絵を描いた少年は黒いスイカと黒い棒を―。遺児の多くは自分を助けるために親が死んだとみずからを責め、地震の恐怖を思い出し、死にたいと▼阪神・淡路大震災の直後から震災遺児に寄り添ってきた「あしなが育英会」は1年後に活動記録を本にまとめています。そこには震災によって親を亡くした子どもたちの心の傷の深さ、悲痛な叫びがつづられていました▼あの日から23年。もがきながら懸命に生きてきた遺児たちも社会人になっています。彼らの心の移り変わりを17日のNHKスペシャルが追っていました。小6のときに両親を失った女性は2児の母に。自身の出産直後に抑え込んできた悲嘆があふれ出ました。「パパとママに会いたい」▼今度は自分が子どもを支えようと小学校の先生になった男性。何千もの命が奪われた意味を見いだすために医師を志した女性。それぞれが生きることの意味を今もさがしつづけています▼東日本大震災の遺児たちに自身の体験を語る活動に携わる人も。1995年はボランティア元年といわれ、その後の震災でも市民による助け合いは広がっています。今年の追悼式で遺児の一人が感謝を口にしていました。「周りの支えがあったから前を向けた」


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