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2018年1月11日(木)

きょうの潮流

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 「オレオレ詐欺」の名称が広まったのは今世紀に入ってからといわれています。2004年には警察が似たような手口をまとめて「振り込め詐欺」と呼びました▼肉親の愛情や人の善意を悪用する卑劣さ。だまされた自分を責めて命を絶った高齢の被害者も。形を変えながら今もつづく同様の犯罪は、うれしいはずの子や孫からの電話に警戒心を抱かせ、人間不信を社会に招きました▼こちらは最初から謀ったわけではないでしょうが、衝撃や罪は大きい。一生に一度の成人式の日に晴れ着が届かなかった“振り袖詐欺”です。着物の販売やレンタルを手がける会社が突然店を閉め、晴れの日に新成人や家族らは悲しみと怒りにつつまれました▼業績を見せかけながらの自転車操業。破綻の直前まで何事もないように営業し、大勢から金を取っていた実態は、あの旅行業者の「てるみくらぶ」と同じ。あのときも金銭的な被害はもちろん、卒業記念や新婚旅行を楽しみにしていた人たちの心をどんなに傷つけたか▼「まさか、こんなことがほんとうに起きるなんて…」。被害にあった二十歳の女性が呆然(ぼうぜん)としていました。信用や信頼の関係が崩れたなれの果ては、周りのだれも、なにも信じられない疑心暗鬼のうずまく世界に▼いまやインターネットで一押しするだけで物が買える便利さ。一方で、全国の消費生活センターに寄せられた相談件数は年間90万件をこえています。人びとの幸せを裏切り、人間不信を募らせていく社会に未来はありません。


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