「しんぶん赤旗」
日本共産党
メール

申し込み記者募集・見学会主張とコラム電話相談キーワードPRグッズ
日本共産党しんぶん赤旗前頁に戻る

2017年12月31日(日)

雇い止め無効

定年再雇用のJMITU組合員 フクダ電子子会社

長野地裁

このエントリーをはてなブックマークに追加 Yahoo!ブックマークに登録 mixiチェック

 医療機器を製造するフクダ電子の販売子会社(長野県松本市)が、定年再雇用の契約更新にあたって大幅賃下げを提示し、それを拒否した労働者を雇い止めにした事件で、長野地裁(松山昇平裁判長)は27日、雇い止めを無効として賃下げ前の賃金を支払うよう命じました。

 原告の男性(64)は、JMITU(日本金属製造情報通信労働組合)組合員で、定年後に1年更新の有期契約で再雇用され、新規開業医への営業や後進育成に就いていました。

 会社は2015年12月の2度目の契約更新時に、勤務成績が劣っているとして月額を半減以下にする大幅賃下げを提示。男性は従前どおりの条件での契約更新を求め、組合を通じて団体交渉を申し入れましたが、雇い止めにされました。

 判決は、勤務成績が劣っているという会社主張に対して、勤務成績が契約更新の基準として運用されていないうえに、男性が劣っているともいえないと指摘。「原告には再雇用契約が更新される合理的期待が存在していたにもかかわらず、会社は合理的理由および社会通念上の相当性が認められない雇い止めをした」として、雇い止めは無効だと判断しました。

 JMITU長野地方本部や弁護団らは、「高年齢者雇用安定法で再雇用された労働者を不安定な状況においている企業・使用者に対して警鐘をならすものだ」と評価しています。


見本紙 購読 ページの上にもどる
日本共産党 (c)日本共産党中央委員会 ご利用にあたって