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2017年12月30日(土)

きょうの潮流

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 子どもたちが空中で巧みに箒(ほうき)を操りながら、ボールを追いかけ得点を競う。映画「ハリー・ポッター」シリーズで、しばしば登場するスポーツの場面です。さながら魔法学校の部活動といっていいのかもしれません▼学校でスポーツ活動が行われる、日本の部活動は世界でも独特の形といわれます。といってもその原型は“ハリポタ”の舞台でもある英国なのだとか。19世紀のパブリック・スクールでサッカーやラグビーが盛んだった歴史があります▼しかし、本家の英国では1980年代にサッチャー政権が教員の労働条件を引き下げた結果、学校スポーツの衰退を招くことに。『そろそろ、部活のこれからを話しませんか』(大月書店、中澤篤史著)にありました▼いま日本で噴出する問題点を見つめ直そうと27日、「日本部活動学会」が設立されました。本紙連載をまとめた『部活動って何だろう?』(新日本出版社)にも、月100時間超の時間外勤務をこなす顧問の話が出てきます。教員が「過労死ライン」を超えて働く大きな要因に、部活があるのは間違いありません▼主人公であるはずの子どもたちも負担が大きい。長時間練習や大会に追いまくられ、はては暴言や暴力的な指導で心身ともに疲弊してしまっているケースは珍しくありません▼子どもの自主性を育み、成長につなげる部活動が生徒、先生を苦しめている。そんな不幸な現実にメスを入れ、どんな学校の「カタチ」を模索するのか。学会の役割は決して小さくありません。


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