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2017年12月24日(日)

きょうの潮流

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 この港町はかつて、炎に包まれました。いまは運河になっていますが、古くから秋田・雄物川の河口にあって栄えてきた土崎。明治以後、周辺で油田開発が進み、ここには大きな製油所が立ち並んでいました▼1945年8月14日、終戦前日の夜。土崎は米軍の爆撃に襲われました。数次にわたって落とされた爆弾は1万2千発。火の海を逃げまわった住民らの痛ましい姿は、地元の人たちが刊行した絵本『はまなすはみた』に描かれています▼秋田県内で唯一といわれた大規模空襲。その狙いは石油基地の破壊でした。いままた県民から「怖い。狙われる」との声が上がっています。安倍政権が導入を決めた迎撃ミサイル施設の候補地に名前があがっているからです▼「イージス・アショア」と呼ばれ、地上に配備されるシステムは北朝鮮からの攻撃を口実にしています。しかし施設がつくられる地の住民にとって、相手の攻撃にさらされる恐怖と不安がつねにつきまといます▼来年度予算でまたも過去最大を更新した軍事費。1基1千億円というイージス・アショアをはじめ、米国の要求のままに高額の武器を大量に買い入れる。一方で生活保護費は冷たく削られ、医療や介護、教育に回す予算も国民の願いとはかけ離れています▼憲法を無視した軍拡の道。それが命を脅かし、生活を壊し、国を滅ぼす歩みであることは歴史が教えています。たとえ世紀が変わろうとも、戦争の悲惨を忘れてはいけない。いまも各地で語り継ぐ人びとの思いです。


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