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2017年11月21日(火)

米政界でもセクハラ多発

共和党・民主党でスキャンダル

連邦議会揺るがす事態に

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 ハリウッドなど各界でセクシュアルハラスメント(性的嫌がらせ)被害を訴える女性たちが続々と名乗り出ている米国で、政治家によるセクハラ疑惑が数多く持ち上がり、連邦議会を揺るがす事態になっています。(ワシントン=遠藤誠二)


 疑惑の焦点になっているのは、南部アラバマ州の上院補選(12月12日投票)で共和党から立候補するロイ・ムーア元同州最高裁長官。過去に複数の未成年女性に対してわいせつ行為を行っていた疑いがもたれています。当初、米紙ワシントン・ポストが報じ、その後、被害を受けた女性が会見を開くなど表に出てムーア氏を告発。その数は8人に上っています。

 ムーア候補は疑惑を真っ向から否定。しかし、マコネル上院院内総務、ライアン下院議長ら共和党幹部は、立候補を辞退するよう主張するなど、ムーア氏は苦しい立場に立たされています。

 このスキャンダルで、同補選では民主党のダグ・ジョーンズ候補が猛追し、最新の世論調査ではジョーンズ氏が8ポイント差でリード。同州では1992年以来となる民主党上院議員が誕生する可能性がでています。その場合、上院の議席配分は共和51、民主49と僅差になります。

衝撃的な証言

 一方、セクハラ疑惑は、民主党にも広がりました。16日、元モデルでラジオ局アナウンサーのリアン・トゥイーデンさんが2006年、当時コメディアンだったアル・フランケン上院議員に無理やりキスされ、体を触られたと告発。同日、フランケン氏は謝罪しました。

 下院では14日、セクハラ問題の公聴会が開かれ、女性議員が衝撃的な証言をしました。

 共和党のバーバラ・コムストック議員は、女性の議会スタッフが職務で、ある議員宅を訪問した際、タオル姿で現れたその議員がタオルを脱ぎ、裸になった事例を報告しました。

講習義務化も

 民主党のジャッキー・スピアー議員は、「民主、共和両党の2人の現職議員がセクハラ行為をしている」と証言。米マスコミは、連邦議会では「クリープ・リスト」(ぞっとする奴リスト)と呼ばれる問題人物の名簿まで出回っていると伝えています。

 事態を重くみたライアン下院議長は同日、すべての議員、スタッフにセクハラ講習を義務付ける政策変更を表明。上院でも、同様の決議が採択されています。


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