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2017年10月18日(水)

きょうの潮流

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 ♪秋の光にきらめきながら/指のすきまを逃げてくさざ波。ユーミンがまだ荒井由実だった頃に「さざ波」という曲がありました。ボートの上で愛に傷ついた心を歌にしています▼水面を揺らす小さな波。もし、それが宇宙空間で起きていたら…。重い天体が動いたときに生じる時空のゆがみ。それがさざ波のように広がり、光速で進んでいく。はるか宇宙のかなたから届く重力波の観測は100年前に予言したアインシュタインからの宿題でした▼存在を導き出しながらアインシュタイン自身、「小さすぎて見つけられないだろう」と記した時空のさざ波。原子1個分より小さい重力波を人類が見つけ出したのは一昨年から。昨年2月には初観測を発表し、今年のノーベル物理学賞は、それに貢献したアメリカの研究者に贈られました▼今回、地球から1・3億光年離れた二つの星が合体した様子を、重力波と光で観測することに成功。重力波を手がかりに、発生源からの光をとらえたのは初めてです▼目には見えないブラックホール同士の衝突や合体をはじめ、時空そのものを大きくゆがめるダイナミックな宇宙の激動。そこから生じる重力波を観測することで、宇宙の起源や膨張の謎にも迫れると▼深遠な宇宙の姿を映し出す、小さなさざ波。ノーベル賞物理学者の朝永振一郎はこんな言葉を残しています。“不思議に思うこと、これが科学の芽。観察してたしかめて考えること、これが科学の茎。そうして最後に謎が解ける、これが科学の花”


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