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2017年9月13日(水)

堺市長選 24日投票

泉北高速鉄道 値下げは維新の実績?

「ハゲタカ・ファンド」に売却狙った松井知事

竹山候補と市民ではね返す

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(写真)市民の足となっている泉北高速鉄道=堺市

 堺市長選(24日投票)で永藤英機候補(41)を推す大阪維新の会の松井一郎代表(大阪府知事)は、10日夜の個人演説会後、記者団に「泉北高速鉄道の値下げも実施した」と自らの手柄であるかのように話しました。

 しかし実際は、松井氏こそが、投機を目的とする「ハゲタカ・ファンド」と呼ばれる米国の投資ファンド「ローンスター」に市民の足である泉北高速鉄道を売り払おうとした張本人です。

住民から不満

 2013年、松井氏は同鉄道を運営する府の第三セクター「大阪府都市開発」(OTK)の株式をロ社に売却する方針を決定。南海電鉄との乗り継ぎ運賃の10円値下げと、781億円を提示したロ社に優先交渉権を与えました。

 次点の南海電鉄は720億円を提示、80円の値下げを提案しており、ロ社と比べて利用者の利便性を大きく向上させる内容だったにもかかわらずです。

 運賃値下げ幅の小さい外資系への売却に、近隣住民や沿線の大学などから不満が噴出したのは当然でした。堺市議会は府に白紙撤回を求める決議を採択。竹山修身(おさみ)市長を先頭に活発な要請活動が繰り広げられ、多くの市民が署名などで後押ししました。

 市民の声が世論を動かしました。維新府議の一部も知事提案に反対して、ロ社への売却は白紙に戻り、南海への売却が実現しました。

 15年、南海は相互乗り入れする南海高野線と泉北高速鉄道の「乗り継ぎ運賃」を80円値下げ。今年1月には堺市が中百舌鳥(なかもず)駅を経由する通学定期券代の助成を始めるなど、竹山市政のもとで負担軽減の施策が進められました。

 さらに、竹山市長候補は売却益について「長年、泉北高速鉄道の経営を支えてきた泉北ニュータウンをはじめとする沿線のまちづくりに活用すべきだ」と府に求めています。

一丸となって

 要請活動に携わった「住みよい堺市をつくる会」特別幹事の松永健治さんは「維新による押し付けを市民と市長が一丸となってはね返した画期的な勝利だった。だからこそ、住民の願いや声を受け止める竹山さんを市長にしたい」と話しました。(安岡伸通)


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