2017年8月25日(金)
子宮頸がんワクチン訴訟
原告「被害認めて」
東京地裁口頭弁論
子宮頸(けい)がんワクチン接種後の健康被害を訴える、関東や北海道などの16〜23歳の女性53人が国と製薬会社2社に損害賠償などを求めた集団訴訟の第3回口頭弁論が23日、東京地裁でありました。
原告団代表の酒井七海(ななみ)さん(22)が車いすで出廷し、「国と製薬会社は、私たちが受けた被害に正面から向き合ってほしい」と訴えました。
酒井さんは高校1年でワクチンの接種を受けて以後、たびたびの意識消失とそれによる骨折などのけが、ひどい頭痛、めまい、手足のけいれんや脱力感、歩行困難、記憶・学習障害など「数えきれないほどの症状が起こった」と陳述。いまも症状は進行、悪化していて、自分で尿が出せないなど生活のすべてに介助が必要な状況です。
つらい治療に耐えてがんばっている現状を訴え、適切な治療を受け、被害があっても生活していける社会のしくみづくりを国と製薬会社に求めました。
一方、製薬会社側は、ワクチンの有効性、安全性は確立されているとして、症状とワクチンの関係を否定。会見で「ワクチンと検診で子宮頸がんのリスクを低減させることは重要」とのべています。
同集団訴訟は名古屋・大阪・福岡の各地裁でも審理中です。原告総数は125人。