「しんぶん赤旗」
日本共産党
メール

申し込み記者募集・見学会主張とコラム電話相談キーワードPRグッズ
日本共産党しんぶん赤旗前頁に戻る

2017年7月9日(日)

きょうの潮流

このエントリーをはてなブックマークに追加 Yahoo!ブックマークに登録 mixiチェック

 にんげんをかえせ。原爆詩人の峠三吉は36年の短い生涯を、核なき世界の実現に尽くしました。被爆者の願いとともに、彼の『原爆詩集』は国を超えて読み継がれてきました▼峠の生誕100年の今年、人類は初めて核兵器を法的に禁じる条約を採択しました。国連の議場からわきあがる拍手、抱き合って喜び、涙を浮かべる人も。歴史を開いた瞬間に立ち会えた高揚がひしひしと。その歓喜の輪の中心にいたのが被爆者の代表でした▼使用はもちろん、開発や実験、核をちらつかせた「脅し」まで幅広く禁止した内容。理念をうたった前文には“ヒバクシャ”にもたらされた「容認しがたい苦難と損害」を心にとどめると明記されました▼妨害にも屈せず条約をまとめ上げたコスタリカのホワイト議長は、市民社会の熱意とともに長年にわたる被爆者の活動が原動力になってきたといいます。各国の代表からも命をかけて続けてきた被爆者の証言や核廃絶の訴えが大きく貢献したと▼唯一の戦争被爆国でありながら、日本政府はこの画期的な条約に背を向けました。核兵器を大量に保持するアメリカの核の傘にしがみつきながら。それが被爆者や平和な世界を希求する人びとをどれだけ失望させたか▼ヒバクシャ国際署名連絡会は核保有国や同盟国の市民の賛同を得ることに力を入れ、すべての国が条約に参加することを呼びかけています。いま被爆地の広島では歓迎の思いを原爆碑に向かって。「安らかに眠って下さい 過ちは繰返しませぬから」


見本紙 購読 ページの上にもどる
日本共産党 (c)日本共産党中央委員会 ご利用にあたって