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2017年7月8日(土)

きょうの潮流

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 関東の利根川、四国の吉野川とともに、九州最大の筑後川は日本の三大暴れ川といわれてきました。昔は大水が出ると、一晩にして流れや流域の土地を様変わりさせることから「一夜(いちや)川」の別名も▼何度も氾濫してきた暴れ川には周辺の山々からいくつもの支流が注ぎ込みます。その一帯が豪雨に襲われました。数十年に一度の記録的な大雨によって川はみるみる増水。濁流となって建物や道路をのみ込みました▼至る所で土砂が崩れ、大量の流木が被害を広げました。多くの犠牲者や行方不明者を出し、いまだに孤立している人たちも。不安や恐怖で眠れない夜を過ごした住民からは「これは現実なのか」と▼同じような心境は一昨年の関東・東北豪雨や、3年前の広島土砂災害のときも耳にしました。地球温暖化による異常気象の影響はここにも表れているのか。私たちはいま、かつて経験したことのない気候変動の中にいるのかもしれません▼災害はどこでも。ハザードマップ(被害予測地図)をはじめ、自分が住んでいる場所はどんな危険があるか。個人はもちろん、国や自治体の災害にたいする認識、備えを見直し、国民に徹底することが急がれます。避難先の整備や安全の確保も課題です▼これから台風シーズンに入るだけに警戒はなおさら。山から川が流れ、やがて水は海につながり、そこに暮らす人びとがいる。この国にある当たり前の風景です。その日常が一夜にして奪われないよう、あらゆる備えを強め、体制を整えるときです。


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