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2017年6月25日(日)

きょうの潮流

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 「東京砂漠」というヒット曲が70年代の後半にありました。人波だけが黒く流れていく大都会。でも、あなたがいれば暮らしていける―。そんな歌でした▼それから40年ほどたった今の東京はどうか。ヒト・モノ・カネがますます集中。人口は1300万をこえ、有権者は日本の人口の1割にあたります。砂漠は広がり、携帯電話を手にしても心の隙間を埋められない人は多い▼若い世代に人気の詩人、最果(さいはて)タヒさんがその心情を詩にうたっています。「ネオンと呼びこみ、雑踏と罵声。ひとごみは、ぼくは、おまえを孤独にするために流れていくわけじゃない」(新宿東口)。「今日も、タクシーの車窓が、トランプみたいに街を切り取る。故郷の夜景が一粒ずつ、ぼくの皮膚から抜けていく」(首都高の詩)▼いろんなものがあふれる大都市で居場所を見失い、生きづらさを抱えている人びと。収めた詩集「夜空はいつでも最高密度の青色だ」は映画化され、共感する若者たちが足を運んでいます▼結婚や子育て、仕事…。日々を生きるなかで感じる孤独や不安。それは自分たちの責任なのか。そうじゃないと、黒田朝陽さんはいいます。都議選の第一声で日本共産党の応援に立った大学生です▼今の政治のありさまに私たちはもっと怒っていい、不安な状況は変えられると。「きみがひとつの尊い命であるということを、ぼくは人間だから理解できたんだ/生まれてきて、よかった」(ひとの詩)。そう思える社会を、この東京からつくるために。


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