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2017年2月17日(金)

きょうの潮流

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 スポーツ界から反撃ののろしが上がっています。ドナルド・トランプ米大統領の理不尽な大統領令にたいしてです▼イスラム圏7カ国に対する入国禁止令には、国内外から批判が渦巻いています。しかし、裁判所から一時差し止め命令が出ても、同大統領は徹底抗戦の姿勢を崩していません▼反旗を翻しているのが、米ナショナル・フットボールリーグの選手たち。スーパーボウルを制したペイトリオッツの6選手が、恒例の大統領表敬訪問に参加しないと表明しています。異例なことだそうです。その一人は「強硬な持論と偏見を持つ大統領とは相いれない」と怒りを込めます▼英国陸上界の英雄で、五輪2種目連覇を達成したモハメド・ファラー選手も異議を唱えています。入国禁止国の一つ、ソマリアの生まれで8歳のとき英国に渡り、現在は米国在住です。「(自分の子どもに)大統領が無知と偏見に根ざした政策を導入した理由を説明するのは、とてもつらい」▼広範な競技の選手が声を上げるのは、これが生活やスポーツを分断し、人権を脅かすものだからです。とりわけ差別はスポーツの否定と同義です。是認すれば、現実にどのスポーツも成り立ちません▼国際オリンピック委員会の選手委員会は米政府に突きつけます。「友好や美徳、尊厳を重んじる五輪精神の下、全ての選手や役員が合宿や競技会に参加するために自由に移動する権利を信じ、主張する」。スポーツ界の理性のともしびは、さらに静かに広がっていくはずです。


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