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2017年1月18日(水)

きょうの潮流

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 1896年の第1回アテネ五輪は近代五輪で唯一、女性の参加が認められませんでした。創始者のクーベルタン男爵が「男性の勝者に冠を与えることこそ女子の仕事」と公言するなど、スポーツは男性のものという認識が強かった時代でした▼それでも第2回のパリ大会では克服され、22人の女子選手が初参加。種目はテニスとゴルフでした。いま、そのゴルフをめぐって、女性差別を憂える事態が持ち上がっています▼名門会員制ゴルフ場、霞ケ関カンツリー倶楽部(埼玉県川越市)は2020年東京五輪のゴルフ会場です。しかし、愛好家でつくる日本ゴルフ改革会議(大宅映子議長)は「本当にここでいいのか」と問題を投げかけています▼選手村から遠く移動に時間や費用がかかる、同地の五輪時期の平均気温が35度を超える。さらに、五輪後に市民が利用できずレガシーとなりにくい、会場決定の経緯がはっきりしないとも。最大の問題は、同クラブが女性の正会員を認めていないことです▼五輪憲章には「すべての個人はいかなる種類の差別も受けることなく、スポーツをする機会を与えられなければならない」とあり、男女平等は五輪精神の柱の一つです。この一点だけでも五輪にふさわしいとは言えません▼同会場をめぐっては4日、東京五輪組織委員会の森喜朗会長が輸送も含め「本当にやれるのか」と発言。周囲は慌てて火消しに走りました。こそこそとやるのではなく、きちんとした場でのオープンな議論が不可欠です。


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