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2016年11月25日(金)

きょうの潮流

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 「幸せの国」ブータン。GDP(国内総生産)よりもGNH(国民総幸福量)と人びとの幸せを一番に考えた政治を提唱しています▼国土の7割が森林で覆われ、世界で最も小さな経済国の一つ。しかしこの国は、自分たちの幸福だけを追求しているわけではありません。それがカーボン・ニュートラルと呼ばれる二酸化炭素排出量ゼロの誓いです▼自然保護のとりくみや再生可能エネルギーの輸出をみれば、実際はゼロどころかマイナス。人類にとって現実の脅威となった気候変動はブータンでも。国内の氷河が溶け、洪水や地滑りを引き起こしています▼「わが国と国民は地球温暖化に加担していないのに、とばっちりを食っている。それでもただ手をこまねいているわけにはいかない。気候変動に立ち向かう」とトブゲ首相。だからこそ、常に誓いを守り続けてきたと▼今世紀後半には温室ガス排出の実質ゼロをめざすパリ協定。その早期達成に向け、確かな歩みが始まったCOP22が閉幕しました。各国の削減目標や温暖化への影響をもとにした環境団体の格付けではブータンはトップクラス。一方、すべてが遅れている日本は最下位。いまや常連の“化石賞”も▼トランプ米次期大統領は協定からの離脱を公言していますが、グローバル化した世界で一国だけの幸福はありえません。いがみ合っても同じ星に暮らす運命共同体です。地球の未来はどうなるか、どうするか。史上初めて11月の積雪が観測された東京の都心で思いはめぐります。


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