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2016年11月24日(木)

きょうの潮流

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 「『戦争』を『事変』と呼んだ時代を思い起こさせる」。最近話を聞いた南スーダンに詳しい専門家が、そう心配していました▼「戦闘ではなく衝突」「ジュバは比較的落ち着いている」。実態とかけ離れた説明を繰り返し、「駆け付け警護」などの新任務を付与した安倍政権。専門家が危機感を抱くのも当然です▼南スーダンでは7月に内戦が再燃。ジュバでの大規模武力紛争では、キール大統領派が戦車や攻撃ヘリまで動員しました。8月にも攻撃ヘリを使い、マシャール前副大統領派を追って隣国のコンゴ民主共和国領内まで侵入。これが「戦闘」でなければ何なのか▼安倍政権は今回、自衛隊の活動地域をジュバとその周辺としました。ジュバではマシャール派が一掃されたため、自衛隊が向き合うのはキール派政府軍になります。問題は、この政府軍です▼最新の国連専門家委員会の報告書(15日付)によると、政府軍の最高幹部自身が国連を「悪者扱いしている」。PKO(国連平和維持活動)部隊の活動妨害といった地位協定違反が9月だけでも19件、そのほとんどが政府軍の命令によるものだったといいます▼報告書は「乾期が始まる11、12月に暴力がより悲惨な形で激化する可能性が高い」。そこへ自衛隊が投げ込まれることになります。かつての侵略戦争への痛苦の反省から生まれた日本国憲法。それを踏みにじり、ふたたびウソの説明で、今度は自衛隊が海外で「殺し殺される」道に。歴史を繰り返させてはなりません。


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