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2016年10月8日(土)

きょうの潮流

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 「米が報復戦争開始 アフガン各地 空爆、ミサイル攻撃」。15年前のきょう8日付本紙の1面見出しです。当時が思い出されます▼一瞬にして数千人の命を奪った9・11米同時多発テロへの憤りを背景に、軍事的報復を当然とする風潮がつくられました。戦争熱に浮かされたホワイトハウスがそれをあおり、日本の政府もメディアも米国の軍事作戦を「当然」「やむなし」と持ち上げる、異様な事態でした▼テロと戦争の悪循環は、その後の世界の風景を一変しました。テロはなくなるどころか、アメリカが「対テロ戦争」を続ける間に、年間のテロ犠牲者は9倍に激増。2014年には50人以上のテロ犠牲者が出た国は25カ国で過去最多に、と先日の本紙特派員電に▼新聞協会の調査で、空爆開始を取り上げた各紙の社説61本は「強弱はあるものの、空爆やむなし」だったことも驚きです。空爆に反対した新聞は「赤旗」以外になかった。戦争熱に吹かれると日本のメディアはこんなにもぜい弱なのか、と▼空爆を当然視した日本のメディアは、その裏返しとして、戦争によらない解決の道を排除しました。“戦争でテロはなくせない”“理性と法による裁きを”の主張を事実上黙殺したのです▼戦争とテロが招いた世界の現実は、戦争を「する」側の目でしか報じないことのこわさ、罪深さを痛感させられます。「あのとき、戦争に反対する新聞が日本に一つもなかった」などといわれない、確かな目を持ち続けたい。今日につながる重い教訓です。


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