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2016年10月4日(火)

きょうの潮流

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 安倍晋三首相は2007年9月に退陣した後、都内にある臨済宗の寺院で座禅を始めたそうです。自分と向き合い、本来の姿を取り戻すのが座禅の目的。その結果が今の悪政の暴走ぶりなのでしょうか▼今年は中国・唐代の禅僧で臨済宗の開祖である臨済義玄の1150年遠忌。来年は江戸中期の禅僧で日本での臨済宗中興の祖とされる白隠慧鶴(はくいんえかく)の250年遠忌。臨済宗各派を挙げてさまざまな行事が続いています▼臨済も白隠も、政治への厳しい目を持っていました。臨済は農民が官吏の収奪に苦しむ河北の地に入り、人々の精神の解放を目指して悟りと自由の必要性を訴えます。白隠は大名行列の莫大な支出が庶民にしわ寄せされる幕藩体制を批判。その著書は禁書となりました▼批判精神は今も生きています。京都の臨済宗相国寺の機関誌上で、有馬頼底管長は戦争法に「私たちは宗教者として『戦争や暴力を許さない』という宗教的精神にもとづき強く反対」すると明言しました▼禅僧は弟子や他の僧を褒めるとき、あえて侮辱する言葉を使います。「くだらん理屈をこねる穀(ごく)つぶしめ!」とののしり、実は弟子の問答をたたえるという具合。「抑下(よくげ)の托上(たくじょう)」という語法です▼戦争法発動の具体化、TPP批准や憲法改悪の推進…安倍首相の所信表明演説や国会答弁にメディアからも、「数のおごり」「思い上がり」「国民の疑問に答えない」と批判が出ています。どこ吹く風といった様子の首相、まさか「抑下の托上」だと思っているのでしょうか。


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