2016年9月29日(木)
ヘリパッド工事中止を
沖縄 大宜味村議会が意見書
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沖縄県大宜味(おおぎみ)村議会は28日、定例会本会議で、隣接する東村の高江周辺への米軍ヘリパッド=オスプレイパッド(着陸帯)建設工事の即時中止を求める意見書を賛成多数(賛成4人、反対3人)で可決しました。
意見書は、ヘリパッド建設を条件に返還される米軍北部訓練場の一部は米軍が不要になった部分と指摘。一方、国頭(くにがみ)村安波(あは)の宇嘉川河口近くが米側に訓練区域として提供され、新たなヘリパッドと沿岸部とが連動した訓練環境ができ、施設の最新化を図る機能強化であると強調しました。
「米軍の運用を優先し、米軍に都合のよい施設を温存強化する欺瞞(ぎまん)に満ちた政策と工事の強行は、県民を愚弄(ぐろう)し、断じて容認できない」と抗議しました。
国頭村、東村、大宜味村に広がる“やんばる”地域が国立公園に指定されたことにもふれ、工事を直ちに中止し、やんばるの森の世界自然遺産登録が実現するよう要請しています。
賛成討論に立った金城勇議員は、ヘリパッドの増設でこれまで以上の騒音被害や住民生活の破壊が起きるとし、「危険に満ちた米軍基地を、やんばるの森に置いておいては世界自然遺産登録も難しい。登録には北部訓練場の閉鎖・返還が必要だ」と訴えました。
東武久議員は「この地域は県民の命の水がめであり、墜落事故が起きれば県民生活に大きな支障を及ぼす」と強調。「森も水も空も本村は当事者だ」と述べ、賛同を求めました。
宛先は首相、防衛相、環境相などです。