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2016年9月1日(木)

きょうの潮流

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 きょうから9月。列島は実りの秋を迎えます。黄金色に輝く田んぼの稲が穂を垂らし始める頃、風鎮めの祭りが各地で行われます。収穫を控えた農作物が被害に遭わないようにと▼古来、立春から数えて210日目の「二百十日」は台風が来襲する厄日とされてきました。新暦では9月1日ごろで、災害への備えを呼びかける防災の日には関東大震災の発生日とともに、二百十日の意味も込められています▼遺伝のように刻まれてきた季節点。しかし昨今の天変地異は、それをあざ笑うかのように。今年は8月中に早くも四つの台風が日本を直撃。動き方も特異でいずれも北海道に達しています。防災の日直前の台風10号は統計史上初めて東北の太平洋側から上陸しました▼記録的な大雨を降らせた「迷走台風」は、東北や北海道に大きな爪痕を残しました。岩手の岩泉町では氾濫した川沿いの高齢者施設で9人が死亡。流れ込んだ土砂に埋もれた状態だったといいます▼災害が起きるたびに問われる防災意識や安全対策。しかし直近の内閣府調査では日常の生活で災害に備えている人は4割以下にとどまっています。「自助は大事」といわれても、個人の努力では限界があると感じている人も多い▼防災は個々の備えとともに国や自治体のとりくみが不可欠です。天地が荒れ狂ういま、災害はいつでもどこでも。それなのに、この国の政治は防災を後回しにしています。国民の命を守る国づくり。それこそが、災害列島の“安全保障”ではないのか。


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