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2016年8月21日(日)

きょうの潮流

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 先日、八王子空襲を取り上げたところ、各地の読者から感想や意見が寄せられました▼終戦間近の1945年8月1日深夜から2日未明。米軍のB29夜間攻撃部隊は、八王子の他にも水戸、長岡、富山や川崎の石油施設などを空襲しました。とくに富山市では市街地の99%が焼失し、2700人以上が死亡。原爆を除いた地方都市への空襲では最も被害が大きかったとされています▼その富山空襲で被災された方からもお手紙をいただきました。各地の被災者が不公平感を抱かぬようにと、日本空襲についての本をご教示。なかでも米軍資料による『日本空襲の全容』は44年10月末から45年8月15日までのB29爆撃データが網羅されています▼ただし、ここでは模擬原爆を含めた原爆投下作戦は除かれています。模擬原爆とは長崎の原爆と同じ形と重さの爆弾。格好から「パンプキン」と呼ばれ、原爆投下の練習として全国に落とされました▼日本降伏の前日。愛知の春日井市と豊田市の工場に計7発のパンプキンが投下されました。これは米陸軍航空軍の総司令官が演出した“フィナーレ爆撃”に呼応したものだと。同じ模擬原爆が落とされた大阪の東住吉区田辺では今夏も住民らが追悼のつどいを開いたと、関係者からお便りと資料が届きました▼平和の訪れを前に奪われた無念の命。同時に忘れてならないのが、日本がアジアに残した侵略の深い爪痕です。被害と加害の両面を語り継ぐ。それが過去を見つめ、将来の平和へとつながるはずです。


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