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2016年8月21日(日)

日本400リレー銀(アジア新)

ボルト3冠3大会連続

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 【リオデジャネイロ=五輪取材団】リオデジャネイロ五輪第15日は19日、陸上男子400メートルリレーで日本(山県(やまがた)亮太、飯塚翔太、桐生祥秀(よしひで)、ケンブリッジ飛鳥の4選手)が37秒60のアジア新記録で銀メダルを獲得しました。2008年北京五輪の銅を上回る最高成績となりました。ジャマイカが37秒27で3連覇し、ウサイン・ボルト選手は100、200メートルと合わせて、3大会連続3冠を達成しました。

 男子50キロ競歩の荒井広宙(ひろおき)選手は、競歩で日本勢初の銅メダルを獲得しました。

 レスリング男子フリースタイル57キロ級では、20歳の樋口黎(れい)選手が決勝で敗れましたが、銀メダルを手にしました。

 シンクロナイズドスイミングでは、日本がチームで3大会ぶりに3位に入り、銅メダルを獲得しました。優勝は圧倒的な強さを見せたロシアで、大会5連覇を達成しました。


リオ発鼓動

信頼のバトンパス

 花形種目のトラックに、蛍光色のユニホームが衝撃の流線を描いた。個人記録で引けをとる“小粒”の日本が、銀メダルの快挙を達成。3冠を成し遂げ、歓喜の場内一周を終えたボルトが、目を丸くして日本の4選手に握手を求めた。

 日本の代名詞「アンダーハンドパス」で世界に挑んだ。バトンをもらう選手が手のひらを地面に向け、渡す側がバトンを下から上に差し込む。息さえ合えば、失速なく滑らかに受け渡せる。

 高度な連係に4人の走力と技術がかみ合った。バトンパスは柔らかで流れるよう。高い同調性で、理想のスピードに乗った。

 「信頼おけるメンバーで、ミスするとは考えていなかった」と飯塚。その信頼の絆は、新たな技術を磨き上げるなかで強まった。

 得意の技術でのぞんだ2年前のアジア大会で中国に敗れ、修正を迫られた。翌年の代表合宿で、選手とスタッフが夜通しの議論を重ねた。受け手と、もらい手の距離を少し空ける提案を取り入れ、試行錯誤の日々。感覚をすりあわせ、なじませるためビデオを見返しては語り合った。

 当時のメンバーで北京五輪400メートルリレー銅メダルの高平慎士は言う。「つくるのはコーチじゃない。選手同士で意見を出して、話し合えるメンバーにならないといけない」。個人種目で競い合う選手たちの心が、合宿のたびに一つになった。

 「このメンバーで走れて最高の日になった」と桐生。山県は「歴史をつくれてうれしい」。信頼で固く結ばれた、完璧なバトンリレーだった。(勝又秀人)


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