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2016年7月13日(水)

小池百合子都知事候補

存在不明会社に「調査費」210万円

「利権追及」いうが…

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 東京都知事選に立候補を表明している自民党の小池百合子元防衛相(衆院東京10区)は、猪瀬直樹元知事、舛添要一前知事の二代にわたって「政治とカネ」の問題で辞任しただけに、「利権追及チームの設置」などを掲げていますが、小池氏が代表を務める政党支部をめぐっても、不透明な政治資金の支出が明らかになりました。(藤沢忠明)



(写真)正体不明の会社?に「調査費」として95万円の支出が記載されている小池氏が支部長を務める政党支部の政治資金収支報告書(2012年)の一部

 この政党支部は、「自民党東京都第10選挙区支部」。2012年〜14年の政治資金収支報告書によると、「調査研究費」の「調査費」の名目で、12年12月に95万円、13年1月に25万円、14年11月に90万円、計210万円が、「M―SMILE」というところに支払われています。

 12、13年分の収支報告書には、「支出を受けた者の住所」の欄には、「東京・新宿区新宿」とあり、14年分には、「東京・渋谷区広尾」と記載されていました。ところが、登記簿などで調査しても、「M―SMILE」という会社は、当該住所には存在しません。

 架空の会社に「調査費」という名目で、架空支出していたのではないのか―。

住所には民家

 本紙の問い合わせに、小池事務所は「M―SMILEは現在、『ものづくり』という会社として法人登記されていますので、登記簿を取っていただければ世論調査会社ということが登記されているそうです」と文書で回答しました。

 そこで、小池事務所がいう「モノヅクリ」という会社の登記簿やホームページを調べてみると、社長が09年に「オーダースーツ」を手がけるサービスを始め、12年10月に新宿区新宿で会社を立ち上げ、14年7月に渋谷区広尾に移転しています。資本金は100万円で、ホームページには、スーツ姿の男性写真が掲載されています。

 地下鉄広尾駅近くの登記簿上の「本店」住所を訪ねてみると、民家があるだけ。

 そんな“会社”に、小池事務所は、「選挙の時期もしくは選挙がありそうな時期には世論調査を発注し、結果を受け取っております。架空支出ではありません」と回答するのですが…。本紙の「どんな調査を依頼され、どういう調査をしたのか」との問い合わせにモノヅクリ社からの回答はありませんでした。

原資は税金か

 第10選挙区支部の政治資金収支報告書などによると、12〜14年の3年間で4875万円の政党助成金を受け取っています。同支部の3年間の収入総額(約9140万円)の53・3%が国民の税金ということになります。

 いずれにしろ、社名が現在とは違う「会社」あてに、国民の税金である可能性が高い政治資金を「調査」費として支出していることについて、小池氏には説明責任があります。

パーティー収入など193万円を未記載 収支報告書訂正

 東京都知事選に立候補を表明している自民党の小池百合子元防衛相(衆院東京10区)の資金管理団体「フォーラム・ユーリカ」が2012年分の政治資金収支報告書を7日付で訂正していたことが、12日までにわかりました。パーティー収入が未記載だったもの。

 訂正していたのは、「機関紙誌の発行その他の事業による収入」。同年3月と6月に開いた政治資金集めパーティーの収入102万円と84万円、同年3月に実施したエジプトと英国の「大使館見学ツアー」の収入7万5000円の合計193万5000円分の記載を追加しています。

 一方で、8月に開き、2901万6073円の収入があったと記載していた「議員在職20年を祝う会」の収入を、同額分減らし、2708万1073円と訂正しています。

 支出欄でも、6月の政治資金集めパーティーの会場費39万7023円を追加記載しています。


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