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2016年7月2日(土)

きょうの潮流

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 「財を遺(のこ)すは下、業を遺すは中、人を遺すは上なり」。中国唐代の詩人、白楽天の弟子の言葉だともいわれています。人を育てる大切さを説いた、この言葉に「刺激を受けた」スポーツ選手がいます▼サッカー日本代表で、イタリアのACミランで活躍する本田圭佑選手(30)。彼は6月末から、国連の活動を支援する「国連財団」の大使の活動を始めました。世界の子どもたちの教育の改善や支援、啓発活動をするためです▼“あの本田選手がなぜ”とも思いましたが経緯を知ると、なるほどと。彼は以前からオフに日本や東南アジアでサッカー教室を開いてきました。その中で気になっていたことがあったといいます▼ボールを追いかける子どもたちはいつも無邪気で楽しげ。にもかかわらず「その子たちに暗い影を感じていた」と。そこに貧しくて学校に通えない子たちがいたことを知ります。よく訪れるカンボジアは、中学の進学率がわずか3割。残りは小学校を出ると働かざるを得ない現実がありました▼「世界にはまったく不平等な環境で生まれ育ち、そのまま死んでいく人がいる。そんな世の中があるというのが、納得できない」「貧しい子たちに夢、きっかけを与えたい」(「日刊スポーツ」)。教育の大切さもその中で感じたと話します▼たった一人の選手の行動かもしれません。でも社会の現実としっかりと向き合い、子どもたちの明日のために力を尽くす。その正義感と優しさがつまった行動は、間違いなく「上なり」です。


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