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2016年6月24日(金)

NHK「ニュース7」

志位委員長が語る

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 NHK番組「ニュース7」(22日夜)に出演した日本共産党の志位和夫委員長のインタビューを紹介します。


選挙で何を訴えるか――政治変える大きなチャンス、「力あわせ、未来ひらく。」

 ―共産党の志位委員長にうかがいます。志位さんよろしくお願いします(志位「こんばんは」)。今回の選挙に臨む意気込みと何を訴えるか。まずはボードを見せていただけますでしょうか。(志位氏の書いた言葉を読み上げ)「共同」「力あわせ、未来ひらく」。一言お願いします。

 志位 今度の参院選挙では、全国32の1人区のすべてで野党統一候補が実現しました。

 これは、日本の戦後政治史のなかでも初めての画期的出来事だと考えています。政治を変える大きなチャンスがやってきた。こう考えて、ぜひ力をつくしたいということで、「力あわせ、未来ひらく」「共同」ということを書きました。

1人区での候補一本化――日本政治は非常事態、「野党は共闘」の声を受け

 ―いまもおっしゃいましたが、今回は32の1人区すべてで野党4党の候補の一本化をしました。共産党は公認候補を取り下げて一本化を実現させたわけですけれども、あらためて、その狙いは何だったのでしょうか。

 志位 今度、私たちがこれに踏み切った理由は、一つは、昨年の9月19日に強行された安保法制―私たちは戦争法と呼んでいますが、この法律ばかりは「数の横暴」で通されたからといって、そのままにしておくことはできない。これは廃止しなければいけないと考えました。

 といいますのは、憲法が壊された状況にあるわけですから、いわば日本の政治が非常事態にある。これを打開することがどうしても必要だ。そして、市民のみなさんから、「野党は共闘」という強い声が寄せられました。

 そういうなかで、ここは踏み切らなければいけないと考えまして、新しい方針をこの間取り組んできたということです。かなり実って、野党統一候補が擁立されるところまできましたので、ぜひすべてで勝ちたいと考えています。

野党共闘攻撃に答える――野党は大義のもとに結束、政策面でも豊かな内容

 ―自民党などは今回の1人区での統一候補について、当選したらどこにいくのかわからない、無責任だなどといった批判をしていますが、こうした批判にたいしてどのように反論されますか。

 志位 2点ほどいいたいと思います。

 一つは、野党統一候補は「安保法制の廃止、立憲主義を取り戻す」という共通の大義のもとに結束しているわけです。立憲主義を取り戻すというのは、憲法を守るまっとうな政治を取り戻すということで、これはあれこれの政策の違いが仮にあったとしても、それを横に置いてでも最優先でやるべき仕事だと考えています。野合という批判は当たらない。

 それからもう1点申し上げたいのは、野党4党は安保法制以外の問題でも、「アベノミクス」の問題、あるいはTPP(環太平洋連携協定)、沖縄の問題、憲法の問題、太いところで共通政策を確認しております。

 それから野党4党として国会に15本の議員立法を共同で出しておりまして、それから「市民連合」のみなさんと、19項目にわたる政策協定の合意があります。これも全部、共通政策になっています。

 ですから、政策面でも国民のみなさんに安心して投じていただける豊かな内容を発展させているということもいいたいと思います。

今後の野党共闘の枠組み――参院選で成功させ、総選挙に向け発展させる

 ―共産党としては、この枠組みを今後も継続していく、あるいは次の衆院選挙に向けて発展させていきたいというお考えでしょうか。

 志位 もちろんそうです。この参院選挙で必ず成功させて、次の総選挙に向けても発展させていきたいと考えています。

憲法問題――9条改憲は安倍改憲の本丸、許さない審判を

 ―憲法についておうかがいします。共産党は安倍政権による憲法改悪は許さないというふうにしてらっしゃいますが、安倍総理はこの憲法改正について、「選挙の争点とすることは必ずしも必要ない」と今回述べています。これはどのように受け止めますか。

 志位 ただ、安倍首相は「憲法を変えていく」ということはおっしゃっています。どの条文を変えるかということはおっしゃらない。そこで私は、この間の党首討論の中で、自民党は「改憲草案」を出している。その中では、9条2項を削除して、「国防軍」を書き込むということが書いてある。それを示して、安倍さんに、「9条に手をつけないということを言えますか」ということを繰り返したずねました。しかし安倍さんは、「手をつけない」とは言わない。

 そうなってくると、やはり、9条改憲が安倍さんの改憲の本丸だということがはっきりしたというのが、この間の経過だと思うのですね。

 ですから、この9条改定を許してはならない、という審判をぜひ下していただきたいと思います。

消費税と財源問題――大企業、富裕層に応分の負担を求める現実的方策を示している

 ―次に消費税とその財源問題についておうかがいします。共産党は公約に、認可保育所の新設だとか、大学の授業料を10年間で半額にすることなどを盛り込んでいます。財源について、消費税の引き上げを中止し、大企業や富裕層への課税を強化することで確保するというふうにおっしゃっていますが、それで十分なんでしょうか。また、企業の競争力の低下ですとか、富裕層の海外への流出といったことにたいする懸念はないのでしょうか。

 志位 私たちは、たいへん現実的な方策を出しています。

 例えば、大企業の税負担の問題でも、今、大企業に対する研究開発減税など優遇税制があるために、法人税の実質負担率というのは、中小企業が20%、大企業が12%、巨大企業になると6%と、こういう不公正があるんですね。ですから、大企業に中小企業並みの負担を求める、優遇制度はなくそうということなんです。これは当たり前の話ではないかということです。

 富裕層についても、株取引などへの税金が軽いですから、所得1億円を超えますと、逆に税負担率が下がってしまうという不公正がある。これをただして、もうけ相応の負担を求めるということですから、ごくごく現実的な対案だと考えています。

目標議席――比例で9議席、13複数区で議席確保、1人区の勝利めざす

 ―志位さん、最後に選挙の目標をおうかがいします。共産党としてはどのくらいの議席をめざされますか。

 志位 共産党としては比例代表で850万票以上を獲得しまして9議席。それから選挙区では、13の複数選挙区ですべてで議席確保をめざしています。

 それから香川では、共産党の公認候補が統一候補になりましたので、これは責任をもって勝利したいと、こう考えています。

 それとですね、32の1人区、野党統一候補、これは無所属の方であろうと、民進党公認の方であろうと、自分自身の候補者として勝利のためにあらゆる力をつくしたいと考えています。

 ―ありがとうございました。

 志位 ありがとうございました。


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