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2016年4月24日(日)

きょうの潮流

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 「備」の文字には、そなえるのほかに、ふせぐ、警戒するという意があります。災害にそなえる「備災」にもそれは当てはまるでしょう。地震の活動期に入った日本は備災の時代になったと指摘する専門家もいます▼1995年の阪神・淡路大震災以降、私たちが暮らす列島は大きな被害をもたらしたM7クラスの地震に十数回も見舞われています。くり返す地震災害。しかし、今もこの国は備災には程遠い▼熊本地震は14日の前震からきょうで10日となります。死者48人、安否不明2人、1300人超の負傷者。そのうえ、12人もの関連死がいわれ、いまだに7万人近くが避難生活を続けています。これまでの教訓が生かされないままに▼ノロウイルスの集団感染が疑われる南阿蘇村の避難所。ここには村内で最も多い約500人が避難していますが、今も断水で、トイレなどはバケツにためた水を使っているそうです。派遣された医師も「衛生面が非常に悪い」といいます▼避難場所や防災拠点の確保、避難生活を支える手だて、ライフラインが途絶えた際の備え、建物の耐震補強、土砂災害対策―。平時に国や自治体がやるべきことは、何度も苦しんできた震災被害が明らかにしているはずです▼現地を訪れた安倍首相は被災者に「しっかり応援する」と。災害に強い国づくりを口にしながら、苦難の被災者に寄り添う施策をとってきたのか。地震はとめられませんが、被害を防ぎ、ひろげないのは政治の責任です。備災の国に変えるためにも。


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